日中入力作業。
夕方、少し早めに保育園にお迎え。子どもを大塚の歯医者へ連れて行くのだ。虫歯が発見されてから既に2回、ムダ足を運んでいる。歯医者の椅子に座るまでは何ともないのだが、口を開けようとしないのだ。
保育園では、保育士さんに「みっちゃん、今日はがんばって口開けようね」と念を押され、周りの子供たちにも「みんなもミッチャんを応援してあげて」。さあ、ここまでプレッシャーかけられて、どうだ。
大塚は時あたかも駅前阿波踊りの日。昨日の台風で延期になったようだ。道路には見物の人たちが陣取りはじめ、お祭りのパレードが始まろうとしていた。屋台がずらりと並んでいる。
「無事、歯医者が終わったら、何か買ってやろう」と店主もプレッシャーをかける。どうだ。
さあ、椅子に座って、歯医者さんがニードルを手にしたら……だめだ。横を向いたまま、顔を隠してしまった。保育園のことやお祭りのことや、汗をかきながら説得に当たった店主である。しかし。強情である。うーん。歯医者さんもお手上げだ。
待合室に戻り、絶望のあまり、口もきけず。黙って、泣きべその子どもをにらみ付けるのみ。
子どももまずいと思ったようで、小さな声で「もう一度やってみる」。ほんとだろうか、とちらりと頭を過ったが、とりあえず、診察室に戻る。
今度は、歯医者さんのニードルをよく見せてもらい、手順を説明してもらう。試しに少し削って、痛かったら中断するということで合意を得る。さあ、口が開いた。ガリガリガリ。「痛いかな?」「痛くない!」。よーし。これだ。このときを待っていたのである。心の中でガッツポーズ。
所要時間、10分。無事終了。極度に緊張して見ていたので、椅子にへたり込んだ店主である。
「やればできる」ということをとくと実感した今日であった。