都電事故

朝、都電に乗っていたら、激しい警笛、急ブレーキ、そして、ごっつい衝撃が同時に来た。


本を読んでいたので、思わずよろけ、必死で手すりにつかまった。


都電すれすれに、工事用の足場を満載したトラックが、前かがみになって停車。前輪パンク。ラジエータの水か、吹き出している。どうやら衝突したらしい。


都電車内は満員だが、みな静かに立っている。悲鳴ひとつない。床を見ると、定期券が一つと缶コーヒーが一つ転がっているだけ。


定期券の持ち主はすぐ分かった。缶コーヒーは、どうやら衝突のときに、トラックの運転席から飛び出て、こっちに飛び込んできたらしい。けが人はいない模様。


消防署と警察署、それに東京女子医大の真ん前みたいなところなのでみんな落ち着いているのかも。


トラックには3人乗っていて、ドアが壊れてしまったのか、消防署員に担ぎ出されていたが、たいした怪我はしていないようだった。


窓から飛び込んできたのが缶コーヒーではなくて、満載の足場だったら大惨事だっただろうが。最悪を想像しても切りがないが。事故とは、こういうものか。