眠られぬ夜は

年賀状で、中学時代の友人から「『ツブヤキ』が『ボヤキ』にならないように」と戒められたが、ぼやきまくってますね。ごめん、ポチ君。


このところ、子どもといっしょに早々と寝てしまうためか、夜中に必ず目が覚めてしまうのである。いったん目が覚めると、暗闇の中をぐるぐると想念が渦巻き出して、明るくなるまで眠れない。


ちょうど、確定申告を控えているので、起き出して、たまっている集計作業などすることもあるが、布団から出る気にもならず、想念の金縛りにあったまま朝を迎えることもしばしばなんである。


昨夜は、想念につきあうよりはと、床にころがっていたビデオを拾って再生してみた。


始まってみると、ヴィスコンティの『地獄に堕ちた勇者ども』であった。ブック・オフでセドリのつもりで350円で買ってきたまま、放り出してあったもの。


ダーク・ボガートの妙にぱっちりしたウサギのようにおどおどした眼、ヘルムート・バーガーのカマっぽい演技、若くて針金みたいに細いシャーロット・ランプリング。ナチ突撃隊のやらかす、無駄に長いばかりの乱痴気騒ぎ、大野一雄のような衣装のイングリッド・チューリンのしなびたおっぱい。幼女強姦に近親相姦。


たっぷり155分。あはは。眠られるわけがない。