チャチャチャ

暇つぶしに(失礼)岡崎武志角田光代『古本道場』(文庫)を読む。


古本屋が古本入門について読むのは、マンガ家が「マンガの描き方」の本を読むようなものか。(@吾妻ひでお


新進の有名店など出てきて、唇によだれ。古本道(?)をまい進する角田氏に嫉妬。


そんなことより、たまっている査定を片づけていかないと。人をうらやむ前にまずは自分の仕事だろ。


そう思いながら、夕方、日舞の稽古で子どもといっしょに三田へ。古本屋以外で忙しいのである。


京浜東北線に乗り込んだら、30代と思しき女性が、扉の脇にぺったり座り込んで大声で歌を歌っている。「おもちゃのチャチャチャ」の節で、「お・と・な・の・お・も・ち・ゃ」などと替え歌を。


子どもに聞かせるのはまずいかと思ったが、ままよと座席に座って、鑑賞。「大人のおもちゃを買えるのは一流サラリーマンとアメリカ野郎だけ。尻拭いさせられるのはあたしたち女」「あたしは監視されている」など、世間への思いの吐露と妄想の入った内容。


発泡酒片手に途中に号泣したり。ジャージ姿で、子どもが教えてくれたが、靴を履いていないようだ。ホームレスの人というより、どこぞの病院から逃げてきたのか。


浜松町でふらりと降りてしまったが。小さなハンドバッグを置き去りにして。無事福島へ帰り着きますように。(「福島から出てきてもろくなことがない〜」と歌っていた。)


あとで子どもに「恐かった?」と聞いてみたら、「おもしろかった」と。この神経、誰に似たのか。