ムシの家族

子どものジンマシンは治まったようなので、学校に送り出す。


今日もいい天気。布団干し・洗濯。遅出のかみさんは、日なたに背中をさらしてしゃがみ込み、さっきから全く動かない。あんたはムシかい。


動き出したムシは、いや、かみさんは、「目の中にムシが飛んでいる」と言う。視界に虫のような影があり、消えないらしい。眼病か。渋るのを促して、眼科へ行かせる。


帰ってくると、「飛蚊症だって」。加齢により、眼球の中の硝子体に濁りが生じ、それが影のように見える。一種の老化現象だと。経過を見て、ひどくならなければ、網膜剥離などの重症の心配はないそうだが。中年街道まっしぐらということか。


午後、子どもと日舞の稽古へ。帰りは通勤ラッシュにぶつかる。毎度のことだが、通勤の方たちのものすごいスピードについていけない父子である。ホームの端にはじき出され、ぎゅう詰めの車両の隅で身を縮ませている。父子もムシと化す。踊りの稽古よりも緊張を強いられるなあ。


大根の葉っぱや残り物を適当に炒めて、パスタにからめて、即席晩ごはん。


子どもは寝る前にまた少しジンマシンが出る。