テレビで、鼓童を演出する玉三郎を観る。鼓童については「太鼓を叩く集団」ぐらいであまりよく知らなかったが。
女性のメンバーも何人かいて、玉三郎が、踊りを振り付ける。稽古の後の感想で、「男性と同じように叩くために来たのに、女らしさを出して踊ることに抵抗があった」というようなことを言っていた。以前、インタビューで、玉三郎は、「男が女を演じるために、女性が女性を演じる以上に女らしくあるようにいろいろ考えている」と言っていたのを思い出した。
太鼓だけを叩くために集団生活までしている彼・彼女たちは、ある意味で洗脳されているようにも見える。がちがちに堅く、一点だけを見つめているような。それをいろいろな角度からアプローチして、ほぐし、風穴をあけていく玉三郎のようすがよく分かるように作られた番組だった。